外洋において方位を知ることは航海の基本であり、先人たちは星を頼りに航海しました。現在、船上においての方位計測は
- 天測(北極星や太陽による)
- 磁気コンパス
- 電子磁気コンパス
- ジャイロコンパス
- GPSコンパス
などがあります。
主として使用されているのはジャイロコンパスで、小型船舶から大型船舶まで広範囲に使用されています。
ジャイロコンパスはその【特長】として
- 真方位を指示する。
- 他の機器に方位信号を連続出力できる。
- 装備位置を問わない。
- 船体磁気や外乱に対して強い。
等が上げられます。
ジャイロコンパスは“ジャイロスコープ”の特性と、地球の回転運動、重力の相互作用を応用したコンパスです。ジャイロスコープとは、ある質量を持つ物体が、その固定点のまわりに回転しているものです。一般には、高速回転しているフライホイールがよくイメージされます。
- 方向保持性
- ジャイロの回転軸は空間の一定方向を保持し続ける。
- プレセッションの性質
- 回転軸に力を加えると普通の物体と異なり、力と直角な方向に軸の旋回が起こる。この旋回運動をプレセッション(Precession)といいます。
このジャイロスコープの持っている方向保持性は宇宙という空間に対してであり、地球上でコンパスとして使用するためには“指北作用”を持たせる機能が必要です。つまり地球上で常に北を指したままでいるためには、その地点の地球の回転の割合(角速度)に等しい割合で、地球の自転と同方向にジャイロを回転させてやればよいわけです。